あらすじ
猛暑の夏の日、大学のSF研究会の部員達は、ちょっとしたトラブルから、クーラーのリモコンを壊してしまう。

翌日、暑さでグッタリしている部員達の前に、タイムマシンが現れる。

タイムトラベルを実際に体験し、それが本物であることを理解した部員達は、いつの時代に行くか相談を始めるのだが「昨日に行って、壊れる前のリモコンを取って来る」という計画を思い付き、昨日へと向かう。

タイムトラベルの面白さを知った部員達は、調子に乗って好き勝手にいたずらを始める。

一方、タイムトラベルで過去を変えることによって、「現代」が消えてしまう危険性があることを知った部員は、自分達が過去に残した痕跡を消すため昨日にいる仲間達を止めに行く。

はたして「現代」を救えるか?

総合評価 

評価:★★★★★ (非常に良い)
印象:笑える・楽しい・萌える

歴代最高のB級映画だと思うので★5です。ここまで心から笑えて、緊迫した空気も入れつつ、タイムマシン物を成立させた構成は見事だと思います。

大作映画も良いですが、低予算の中で、工夫とアイデアでよくぞここまでの、完成度の高い作品にしました。

どうしても、中だるみや設定上の違和感があるものですが、きれいに伏線も回収されています。

ノンストップで2回連続見られた映画など、近年記憶にありません。本当に絶賛しますので★5です。

サマータイムマシン・ブルースのここが良かった

身近な話にしてしまった設定がとても面白い

タイムマシンというSFで壮大なテーマを、「昨日に戻り、クーラーのリモコンを持って来る」という、とても身近な話にしてしまった設定がとても面白いです。

タイムトラベルを繰り返し、世界が消滅するかもしれない危機的な状況なのに、追いかけているのはクーラーのリモコン。

それを真剣に大騒ぎして、時空を越えて協力して、なんでも派手な演出にすれば良いという映画が多い中で、とても斬新な作品です。

舞台が原作

舞台が原作の作品ということで、テンポの良い掛け合いやスピード感も魅力です。舞台も、再演しているみたいなので是非見てみたいですね。

個性豊かな俳優人

とても個性豊かな役者さんが揃い、デビュー作という若くてちょっと痩せているムロツヨシさんや、かわいいだけじゃなくコミカルな事もできる上野樹里さん。

そして、キャラが濃すぎる舞台役者さん達が、良い味を出していました。未来人は最高です。

タイムマシン物の良さが出ている

映画の前半では、意味のわからないシーンが数多くあるのですが、それが実はタイムトラベルをして来ていた部員達が原因で、映画が進むにつれて、散りばめられた伏線が見事に回収され、タイムマシン物というテーマの良さが、しっかり発揮されています。

2回目以降に見ると、面白さがさらにまた増していく、そんな映画も珍しいです。私の中では、歴代最高のB級映画です。

印象に残ったセリフ・シーン

2つの言葉からの展開

タイムマシンが手に入り、「どこに行く?」という会話の中で多くの選択肢があるのに、「昨日に行って、壊れる前のリモコンを取ってくる」という、とても身近で馬鹿馬鹿しいことに、大事なタイムマシンを使うことにする。

この映画の方向性を象徴するシーンだと思います。

逆に、大学の先生が言った、過去を変えると、「すべて」消えるという一言から、今までのお笑い一色のムードから、急に深刻な空気になっていきます。

笑いだけの映画というのも面白いとは思わないし、真剣にタイムトラベル理論と向き合う部分との、バランスがとても良いと思います。映画に深みをもたらした、2つの言葉だったと思います。

未来人のキャラクター

もう、存在そのものが、ツッコミ所だらけで、素晴らしい役者さんですね。

未来人なのに、あえて古い服を着せてみたり、古い言葉使いでしゃべらせたり、不思議な髪形を含め、本当に面白いです。上野樹里さんの子供という設定でもありますが、顔が…

無くなってしまったリモコンを、最後には未来人のいる時代にもらいに行くのですが、こっそり取って来るのではなくて、未来に行ったら来るのを待っていてくれるというシーンが何か、「みんなで協力をしているな」とうれしい気分になるシーンでした。

こんな人にオススメ

一応、全く触れていませんでしたが恋愛映画です。

瑛太君好きな人、上野樹里さん好きな人は楽しめると思います。

ムロツヨシさん好きな人にもおすすめです。ムロさんは、ちょっと雰囲気が違いますが、舞台役者さん達の中でしっかり存在感を出しているあたりはさすがです。まだ世に知られる前の姿が拝めます。

大学が舞台の作品なので、そんな時代を懐かしく感じる人達。そしてやはり、タイムマシン物を好きな人達には、必ず観て欲しい1本です。