あらすじ
数々のお宝を腹に溜め込んだまま、海底に眠るというタイタニック号。海洋学者はその船に乗っていたという一人の老婆から話を聞く。その遠い思い出の話を聞くところから物語りは始まります。

舞台は変わり話は当時へ。賭場で強運にも豪華客船のチケットを手に入れたジャック。その船の中では、社会の縮図とも言える階級分けがあり、小さな部屋をあたえられただけだった。

それとは真逆の立ち位置にいる貴族の娘であるローズ。毎回行われる意味のないように思われる上流階級の儀礼に辟易していた。

そんな中、ふとした瞬間に二人は出会う。最初は怪訝な顔つきだったローズも、ジャックのアプローチによって徐々に心を開いていく。

ローズは母親に許嫁を決められ、自由な動きを制限されている身ではあるが、勇気を出してジャックの手を取り、初めての体験をする。それは、厳しい作法とは無縁の人たちの楽しい輪。

籠の中にとらわれていたローズを解放する道標となったのはジャックであった。二人は語り合い、無垢な気持ちでお互いをどんどん知りあっていく。夢かと思えるような濃厚な時間が過ぎていった。

しかし事態は一転する。真夜中、船の見張りが気づくとすぐ前方に大きな氷山があったのだ。必死の思いで回避しようと試みる船員たち。

しかしその努力も虚しく、船は側面に穴を開けられてしまう。戸惑う人々、そこからは狂乱状態に陥った人間の本性と、極限状態だからこそ浮き彫りにされる本物の愛が見えてくる。

総合評価 

評価:★★★★★ (非常に良い)
印象:泣ける・驚いた・カッコいい

主人公のジャックが、人それぞれにある偏見・優劣意識・また恋の難しさを、果敢にそして見事に解決していく様に非常に強い憧れを覚えた。

そして、極限状態で今まで得た常識が崩れさった中でも、人間性を持ち続け自分と愛する人とを最期まで守り抜こうという気持ちに拍手を送りたくなった。

タイタニックのここが良かった

人間社会の縮図がある

終盤の逃げ惑う人々、その中で他の人間を押しのけてでも生き延びたいという人間、自分にできる精一杯を周りに与えようという人間。

そのグラデーションがまさに人間社会の縮図です。

愛は時間ではない

没に向かう船の上で、短時間で二人の主人公ジャックとローズが深い絆を結びつけ合ったこと。つまり人間同士における絆の深度は時間の多い少ないではなく密度にあるということが示されていて良かったということ。

印象に残ったセリフ・シーン

ジャックがローズの命を救った恩人として、貴族たちの食事に招かれるシーン

作法も何もなってはいないが、自分が根無し草としてしてきた放浪の日々を情感たっぷりに伝えます。

各国で見た文化の違い、人々の営み。それは貴族の人々には想像もできないほど、汚いが、美しいもの。自分には持っていないものを自慢げに話すジャックに対して、感嘆を表す人、嫉妬や侮蔑の色を示す人も。

そんな一見、敵陣かのように思える人の輪にも胸を張って、自分の意志や夢を語るジャックの姿がとても輝いて見えました。

そしてそれは上流階級の人々にとっては人生とは一体なんだろうねという、その生活ぶりへのアンチテーゼになっているようにも見え、痛快でした。

「根無し草である事に疑問はないの?」という問いに対してジャックは、「今の生活で幸せです。食べるものも、住むところも保証されていない、転がっているような生活だが、その分おもいがけない出逢いにも遭遇する。

このテーブルに僕が肩を並べている事が証拠です。」と堂々と切り返す姿はまさに誇らしげ。自分自身もそんな風に、地球を、保証もなしに自由に転げ回りたい。

驚きに満ちた人生、「人生を謳歌しているぞ!」と自分の心に嘘をつかずに叫びたい。そんな風に思わせてくれました。

こんな人にオススメ

自分の境遇に不満を抱いている人。

どんな人でも、自分と違った世界に生きている人との出会いがそばにあって、勇気を出して掴み取れば、新たなる自分と出会える。

この映画はまさに「映画のよう」なロマンティックさがあるが、それも主人公が自分自身の行動、言動で運命を切り開いたのであって、我々一人一人にもそんな「映画のような」人生を手に入れる可能性は十分にある。

行動や言動の根源には、思考や信念が大きく関わってくるから、この映画を成功例にして、日々の自分の考え方や感情を観察していって欲しい。

私の思い

ジャックを先生と思って、気になる女性に声をかけられるようになりたいと思いました。

ある映画の製作の現場に立ち会う機会があって、主演の女優の方がすごく素敵に見えました。

他の取り巻きやスタッフは、ちやほやというか大事に扱っているような雰囲気で、その雰囲気に飲まれてしまい、声を掛けられませんでした。

周りを押し切って声をかける勇気があれば、現在というものが大きく変わっていた可能性もあります。

もうそれは過ぎ去ってしまった過去なので、どうしようもありませんが、次回、そんな機会だと思える瞬間があれば、思い切って、玉砕覚悟で踏み込んでみようと思います。

タイタニックの裏情報・小話

この映画を見た後に、タイタニック号について調べていた時に、実はタイタニック号は沈没していなかったのでは、という話がありました。

詳細は忘れてしまいましたが、船のオーナーは保険金を手に入れたいがために、もともと破損しているオリンピア号(確か)という船を上っ面だけタイタニックに見せかけて、航海は完遂できないということを知った上で出航させたらしいです。

船を処分する代金も浮かせられるし、保険金も得られるということで(何百億だったと思います)この悪行に手を染めたと聞きました。

作り話ではあってほしいですが、ヒエラルキー上位のさじ加減で一般市民の命が大勢失われるという事例は枚挙にいとまがないので、あながち嘘とも言い切れないのでは、と思いました。

これが真実ならばなおさら、乗っていた人々の儚さに手を合わせたいです。