あらすじ
ヴィクター・ナヴォルスキーは「クラコウジア」という国からニューヨークにやってきた。ナヴォルスキーは亡くなった父親と、父親が好きだったジャズ演奏者のサインをもらいにニューヨークにやってきたのだ。

だが、ナヴォルスキーがJFK国際空港に到着してすぐに事件は起こる。なんと「クラコウジア」でクーデターが起こって戦争が始まり、パスポートが使えなくなってしまったのである。

アメリカへ入国できなくなり、クラコウジアへ帰ることもできなくなったナヴォルスキーはJFK国際空港で生活することになる。

最初は邪魔者扱いしていた周りの人達とも次第に仲良くなり、恋も芽生える。果たしてナヴォルスキーは約束を果たすことができるのか?はたまたクラコウジアへ帰ることはできるのか?

総合評価 

評価:★★★★★
印象:

役者陣の演技力、これぞヒューマンドラマというような心温まるストーリーの時点で評価は4だとして、演技力とストーリーが完全に引き立てあっていたので最高評価の5にしました。

どちらかが素晴らしい映画も両方が素晴らしい映画も沢山ありますが、どちらも素晴らしくお互いを引き立てあっている映画はなかなかありません。

ヒューマンドラマ

言葉も通じない異国の地で色々な人に助けられながら、目標を達成しようとするストーリーはとても心温まる

引き立てあっていた

役者のキャラクターへのハマり具合はストーリーを引き立たせ、ストーリーの良さは役者の演技を引き立てていた。キャスティングした人も脚本も有能な人だと思います。

ターミナルのここが良かった

一番良かったのは何よりも主人公ナヴォルスキーを演じたトム・ハンクスの演技です。

シリアスなストーリーをここまで明るく見れるのはトム・ハンクスのコミカルな演技あってこそだと思います。トム・ハンクスは表情や動作など身体全てを使って演技する役者なので、身一つで奮闘するナヴォルスキーはかなりハマり役でした。

クラコウジア語はトムハンクスのアドリブ

この映画で一番インパクトある部分は「クラコウジア語」だと思います。実はナヴォルスキーの祖国である「クラコウジア」は映画内の設定なので実在していません。

となるとナヴォルスキー演じるトム・ハンクスが話していた言語はロシア語か何かかなと思いますが、なんと!トム・ハンクスのアドリブで「クラコウジア語」を話していたのです。

この映画のために「クラコウジア」のイメージである東欧の方の言語を研究し、似せた言語をアドリブで話すトム・ハンクスは役者の鏡です。

なんの違和感もないクラコウジア語からカタコトの英語を話せるようになるまでナヴォルスキーが成長していく様子は感動します。

この感動を作りだせたのもトム・ハンクスのクラコウジア語があってこそだと思います。この映画はトム・ハンクスの演技だけでも観る価値のある映画です。

印象に残ったセリフ・シーン

クラコウジアでのクーデターの様子が空港内のテレビで放映され、ナヴォルスキーが一台のテレビのニュースの放映が終わると次の一台へ終わるとまた次の一台へ…と空港内を走り回るシーンは印象的でした。

ナヴォルスキーを演じたトム・ハンクスの動作と表情だけでナヴォルスキーの心情を伝える演技は素晴らしかったです。

焦って、信じられないという想いと青ざめるような気持ちがトム・ハンクスの演技からひしひしと感じられて、見ているこっちも辛かったです。

もし自分が異国の地に一人で取り残され、祖国では戦争が始まり、家族や友人が危機にさらされているというような状況だったらナヴォルスキーのパニックさもわかるな?と思えるシーンです。

この絶望的なシーンから立ち直って、むしろJFK国際空港内で自立した生活を送るようになり、周りに仲間が増えたり恋をしたりして絶望から人間関係を築き上げる様子が素晴らしい映画です。

そしてこの人間関係を築き上げる素晴らしさは、このシーンがあったからこそよりいっそう分かります。

このシーンは「ターミナル」の序盤のまとめのようなシーンだと思います。なぜならこのシーンさえ見ればナヴォルスキーの心情が一目瞭然だからです。

こんな人にオススメ

人生に疲れた人にはオススメです。

ナヴォルスキーが言葉もわからない、お金も無い、そして空港内という限られた範囲で奮闘する様子には勇気付けられます。

こんな風に頑張れる人もいるんだから自分も何か頑張ってみようと思えます。そして人の暖かさをこの映画から学んで、人付き合いもなかなか悪なくないなというようなポジティブな気持ちになれます。

精神的に疲れている人は気持ちが元気になれるストーリーなのでとてもオススメです。

ターミナルの裏情報・小話

クラコウジア語はトムハンクスのアドリブ