あらすじ

厳格な家庭で育ったフレディは夜な夜な街へ出かけては親と衝突していた。ある日出かけたイベントに好きなバンドが出演していたので舞台裏でメンバーに声をかける。

「ボーカルが辞めてもう終わりだ」という彼らにフレディは「僕はどうか?」とアピールする。「君は前歯が出ているから」と言う彼らだったが、目の前で歌声を披露。

メンバーは、「前歯が出ているおかげで声の領域が広いんだ」と言いフレディを採用した。新しくベーシスとも追加し新生クイーンが誕生する。

また、その時訪れていたメアリーにフレディは一目惚れし恋に落ちる。充実した生活の中でバンド活動を続けて、とうとうデビューを果たし、次々とヒットを出すフレディ達。

メアリーとも結婚し順風満帆だったが、レコード会社の社長はヒット曲キラークイーンに似た路線で曲を作れと命じるが反発しながら、斬新な手法と曲調で作り上げたのがボヘミアンラプソディーだった。

しかし、この頃からフレディはパーティーを繰り広げ、いろんな仲間と過ごすうちにゲイであることに気づきはじめ・・・

総合評価

評価:★★★★★
印象:泣ける

世界的に有名になったクイーンのボーカル・フレディマーキュリーを中心に描かれたこの映画は、仲間との絆やフレディ本人の苦悩などがしっかりと描かれ、最後は気づいたら涙を流していたほどとても素晴らしい作品でした。

映画を通して初めて知る事実もあり、またファンの人もそうでなかった人もこれを見るとクイーンに必ずはまると言える映画です。

そして実在した人物を描くのは難しいとよく言われますが、本人が出ているのかと思うぐらいそっくりの俳優さんたちでより映画にのめり込むことができました。

ボヘミアン・ラプソディのここが良かった

まず第一に言いたいことは、出演者全員が本人にそっくりだったということです。実在した人物のストーリーを映像にするにはそれなりに似ていないといけないし、どこまで忠実に再現できるかが課題になると思います。

私も実際クイーンの映画ができると聞いたとき、フレディに似ている人なんてそんなにいるのか?他のメンバーだって厳しいんだろうなと思っていましたが、見事に裏切られました。

メンバーどころかプロデューサーやフレディと結婚したメアリーまでもがご本人とそっくりだったので、まるで本人を見ているかのようでした。

また生前、フレディは自分がゲイであることに気づき始め、苦悩を抱えていたと言われています。それはとても有名な話ですが、作品でもその様子がしっかりと描かれており、また後にエイズ発症した心境や受け止め方も再現されていました。

自分の存在意義や周りを悲しませたくない気持ち、エイズとともに生きていく覚悟といつか訪れるであろう死との向き合いかたは観ていて涙が止まりませんでした。

ここまで表現できたラミ・マレックの演技は素晴らしいものがありました。そして最後の20分、観ていて立ち上がりたくなるほど私自身もフレディと同じ気持ちでステージに立っている気分にさせられました。”

印象に残ったセリフ・シーン

印象に残ったセリフは、「クイーンは定義できない」です。これはストーリーの中でフレディが言ったセリフですが、まさにこの言葉通りだとうなずきながら観ていました。

クイーンはロックバンドでありながらも、オペラを融合したりと斬新な曲調・手法で音楽製作をしていました。何十年経った今でも古くなることなく残っているのはまさに音楽ジャンルにこだわらず、同じものは作りたくないというポリシーそのものだったんだなと思いました。

また、印象深かったシーンはやはり最後の20分間のライヴエイドのシーンです。この頃にはフレディ自身はエイズに侵されており、メンバーもそれを受け止め覚悟し、後悔はしたくないというみんなの様々な思いが詰まったステージ背景があるだけに観ていていろんな感情が溢れ出てきました。

今となっては歴史史上に残るライヴステージと言われていますが、当時フレディはどんな気持ちでボヘミアンラプソディを歌っていたんだろうか、辛かっただろうな、孤独で寂しかっただろうなとあらゆる感情がありました。

でもフレディはそれはそれで最後まで大好きな音楽と共に過ごし、歌を作り家族同然のメンバーがそばにいてやりたいことを貫き通せた人生で幸せだったのかもしれないとも思いました。でもやはり今でもボヘミアンラプソディを聴くとフレディの気持ちがより浮き出て切なくなります。

こんな人にオススメ

いま、光が見えぬ中もがいて、どこかに答えを探している状況に置かれている人にぜひ見て欲しいです。

フレディ自信はゲイだと分かりつつも、それをなかなか打ち明けられず苦悩を抱えていました。

告白すると周りの人を悲しませてしまう。そんな葛藤がありました。でも最後は自分らしさを貫き、そして我が道を行き、最後の最後まで愛する音楽と共にあったフレディの姿はそんな人に力を与えてくれます。

フレディは自分の運命を受け止め、自分としっかりと向き合いながらも回りに流されることなく自分の人生を歩みました。そんな姿は多くの人に感動を与え勇気をもらえるはずです。